英語の電話を受けたとき、「少々お待ちください」は言えても、その先で担当者につながらなかったらどうしよう、と不安になることはありませんか。

電話対応で必要なのは、長い決まり文句よりも、次に何をするかを相手とそろえることです。誰からの電話かを確認する、待ってもらってよいか聞く、つながらなければ伝言を受ける。この流れが分かると、聞き取るべき情報も絞れます。

まずは短い取次ぎから始め、その後に「担当者が出られなかった場合」までつなげて練習しましょう。

名前を聞き、保留する前に一言伝える

受付で電話を受け、相手からこう言われました。

Could I speak to Ms Lee, please?
リーさんとお話しできますか。

誰からの電話かをまだ聞いていなければ、次の一文が使えます。

May I ask who’s calling, please?
お名前を伺ってもよろしいですか。

会社名も必要なら、Could I have your name and company name, please?(お名前と会社名を伺ってもよろしいですか)と聞けます。聞き取れなかった名前を推測して取次ぐより、確認してから進みましょう。

Could you spell your name, please?
お名前のつづりを教えていただけますか。

担当者へつなぐ前は、いきなり保留にせず、待ってもらえるかを聞きます。

Could you hold for a moment, please?
少々お待ちいただけますか。

相手が了承したら、取次ぐことを伝えます。

I’ll put you through to Ms Lee.
リーにおつなぎします。

put you through to …は「電話を…につなぐ」という言い方です。Can you hold?も電話で使われますが、最初はCould you hold for a moment, please?をひとかたまりで覚えると、待ってもらう動作につなげやすくなります。

「出られません」の後に、次の選択肢を出す

担当者が会議中だったり、電話に出られなかったりしたら、保留を解除して状況を伝えます。

Thank you for holding. I’m afraid Ms Lee isn’t available at the moment.
お待ちいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、リーはただ今電話に出られません。

not availableは、この場面では「対応できない・電話に出られない」という意味です。必ずしも社外にいるとは限りません。不在の理由が分からないときに、She’s out.(外出しています)やShe’s in a meeting.(会議中です)と推測で説明する必要はありません。

そのまま会話を止めず、伝言を受けられるなら提案します。

Can I take a message?
伝言を承りましょうか。

自分がかけた側で、伝言を残したいなら主語を変えるだけでは足りません。使う動詞も変わります。

Could I leave a message?
伝言をお願いできますか。

受ける側がtake、残す側がleaveです。相手から受け取ってメモする動きと、自分の用件を相手に預ける動きを思い浮かべてください。

POINTS AT A GLANCE取り次げないときは、伝言を受ける・残す
電話をつなごうとしたMs Leeが出られないとき、受ける側がmessageをtakeし、かけた側がleaveする流れの図

なお、「後ほどこちらへおかけ直しいただけますか」と頼むなら、Could you call back later, please?です。Would you like to call back later?は「後でかけ直しますか」と、相手の希望を尋ねる形です。

電話の相手と用件を確かめ、担当者へ取り次ぐ場面
電話の相手と用件を確かめ、担当者へ取り次ぐ場面。

伝言は「電話があった」から「何をしてほしい」まで

名前と電話番号だけ残しても、担当者は何のために連絡すればよいか分かりません。取引先からの伝言を受けるなら、特に「してほしいこと」を聞き取ります。

Please ask her to send me the revised estimate by 3 p.m. today.
修正した見積書を今日の午後3時までに送ってほしいとお伝えください。

この伝言の中心は「折り返し電話」ではなく「見積書を送る」です。見積書をestimate、修正したものをrevised estimateと言っています。

メモにするときは、誰から・誰へ・用件・期限・必要な連絡先を分けて残しましょう。連絡先をすでに担当者が持っているか不明なら、確認できます。

Does she have your email address?
リーはお客様のメールアドレスを把握しておりますか。

折り返し電話が必要な場合は、次のように聞けます。

What number can she reach you on?
どちらの番号にご連絡すればよろしいですか。

聞いた内容を確かめるときは、全部を一息で読み上げなくても構いません。まず用件を確認します。

Let me check. You’d like Ms Lee to send you the revised estimate by 3 p.m. today. Is that right?
確認いたします。リーから修正した見積書を今日の午後3時までにお送りする、というご依頼ですね。

番号やアドレスが新しく出てきたら、それも別に読み返します。相手の返事を待ってから、最後に自分がすることを伝えましょう。

I’ll pass on your message.
伝言をお伝えします。

担当者の予定が分からないまま、She’ll call you back in ten minutes.(10分後に折り返します)とは約束しません。「伝える」と「担当者が対応する」は分けて考える必要があります。

聞き取れないところだけ、聞き直す

分からなくなったらSorry?だけで会話全体をやり直すより、必要な箇所を指定すると確認しやすくなります。

Could you repeat the last part, please?
最後の部分をもう一度お願いできますか。

Did you say today or tomorrow?
今日とおっしゃいましたか、それとも明日ですか。

Could you say the number again, slowly, please?
番号をもう一度、ゆっくりお願いできますか。

一度で全部聞き取ることより、曖昧なまま伝言を完成させないことを目標にしましょう。特に期限、固有名詞、連絡先は、推測で補わずに確認します。

担当者が不在のとき、連絡先と伝言をメモする場面
担当者が不在のとき、連絡先と伝言をメモする場面。

電話の続きを自分でつないでみよう

練習1:取次ぎの二言

リーさん宛ての電話です。相手の名前は聞けました。「少々お待ちいただけますか」「リーにおつなぎします」を英語にしてください。

解答例

Could you hold for a moment, please? I’ll put you through to Ms Lee.

最初の問いかけで了承を得てから、次の動作を伝えます。実際の電話では、二文を続けて言い切らず、相手の返事を待つ間を取りましょう。

練習2:takeとleaveを選ぶ

受けた側の「伝言を承りましょうか」はCan I ___ a message?、かけた側の「伝言をお願いできますか」はCould I ___ a message?。空欄を埋めてください。

解答:take / leave

伝言が、かけた人から受けた人へ渡る向きで考えます。どちらもmessageなので、名詞だけでなく動詞までセットにします。

練習3:何をメモする?

次の発言から、担当者へ伝える「用件」と「期限」を書き出してください。

This is Tanaka. Please ask Ms Lee to send me the revised estimate by 3 p.m. today. She has my email address.
田中です。リーさんに、修正した見積書を今日の午後3時までに送ってほしいとお伝えください。メールアドレスはご存じです。

解答:用件は「田中さんへ修正した見積書を送る」、期限は「今日の午後3時まで」。

折り返し電話とは言っていません。電話があったという情報だけでなく、依頼された動作を残します。実際のメモでは「今日」がいつか分かるよう受電日も記入します。

練習4:曖昧な期限を確認する

todayとtomorrowのどちらか聞き取れませんでした。二つの候補を挙げて確認してください。

解答例:Did you say today or tomorrow?

候補が聞こえているなら、確認したい点を絞れます。候補自体が分からない場合は、Could you repeat the deadline, please?(期限をもう一度お願いできますか)とも言えます。

練習5:その約束はしてよい?

担当者がいつ戻るか分かりません。伝言を受けた後に「10分以内に折り返します」と言う代わりに、自分が確実に行うことを英語で伝えてください。

解答例:I’ll pass on your message.

自分でできるのは伝言を渡すことです。折り返しの時刻を勝手に付け足さず、必要なら担当者に確認してから案内します。

電話対応の練習では、取次ぎの一文だけで終わらず、「出られない→伝言を受ける→用件を読み返す」まで声に出してみてください。どこで待ち、何を確認するかが見えると、知らない表現が出てきても、会話を進める足場ができます。

POINTS AT A GLANCE電話を取り次ぐときの、4つの流れ

01

名前を聞いて待ってもらう

May I ask who's calling? Could you hold for a moment, please?

02

つなぐ

I'll put you through to Ms Lee.

03

出られないときは伝言

Can I take a message?(受ける)Could I leave a message?(残す)

04

してほしいことを聞き取る

折り返しだけでなく、何をしてほしいのかまで書き留める。

参考資料

大人の英語スクール · ライブ授業

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自分の職場で電話を受けると仮定して、確認したい名前・用件・連絡先を三つ書き出してみましょう。勉強しているのに話せない、という悩みの理由を見直すライブ授業の案内もご覧ください。

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