海外のレストランで「これには卵が入っていますか」と聞きたい。でも、卵が苦手なのか、食べられない理由があるのかまで伝わるだろうか。アレルギーについての会話では、食材名を尋ねるだけでは足りない場面があります。
まずアレルギーがあることを伝え、その料理に使われている材料や、調理の過程を確認します。返事が曖昧なら、分かったつもりで注文へ進まないことも大切です。
ここでは、注文前の一言から、担当者に確認してもらう頼み方までを会話に沿って練習します。
最初に「苦手」ではなく「アレルギー」と伝える
ピーナッツアレルギーがあるなら、次のように言えます。
I have a peanut allergy.
ピーナッツアレルギーがあります。
I’m allergic to peanuts.
ピーナッツにアレルギーがあります。
allergyは「アレルギー」、allergicは「アレルギーのある」という意味です。I’m allergic to …のtoも含めて覚えましょう。
I don’t like peanuts.は「ピーナッツが好きではありません」です。好みの話になってしまうので、アレルギーを伝えたいときはallergyまたはallergicを使います。
注文を決める前に、こう切り出せます。
Before I order, I need to tell you that I’m allergic to peanuts.
注文する前に、ピーナッツアレルギーがあることをお伝えしたいです。
相手が十分に理解していない様子なら、詳しい担当者と話せるか尋ねます。
Could I speak to someone who can check the ingredients and how the food is prepared?
材料と調理方法を確認できる方とお話しできますか。
長くて言いにくければ、Could I speak to the manager, please?(責任者の方とお話しできますか)と区切ってから、アレルギーを伝えても構いません。
広い呼び名だけで済ませず、必要な食材名を示す
日本語の分類名と英語の分類名が、同じ範囲を指すとは限りません。たとえばshellfishには、エビ・カニだけでなくカキやムール貝なども含まれます。「甲殻類」をそのままshellfishに置き換えると、自分の伝えたい範囲とずれることがあります。
エビとカニにアレルギーがあることを伝えるなら、具体名を使えます。
I’m allergic to shrimp and crab.
エビとカニにアレルギーがあります。
英国ではshrimpの代わりにprawnがよく使われます。呼び名は国によって違うので、メニューや相手の言葉に合わせて確認しましょう。
ただし、この二つを言えば、ほかの食材についても自分に必要な条件が全部伝わるとは限りません。自分が避ける必要のある食材を、事前に正確な名前で準備しておきましょう。広い分類語を知っている場合も、具体名と一緒に確認すると話がかみ合いやすくなります。

「入っているか」と「調理中に触れる可能性」を分けて聞く
メニューにピーナッツが書かれていなくても、ソースなどに使われているかは別に確認が必要です。
Does this sauce contain peanuts?
このソースにはピーナッツが入っていますか。
containは「含む」という意味です。Does this dish contain …?なら「この料理には…が入っていますか」と聞けます。
次に、材料として入っていなくても、同じ油や調理器具を通じてアレルゲンが食品に移る可能性があります。こうした混入はcross-contactと呼ばれます。言葉だけを相手に投げるより、確認したい経路を具体的に聞くとよいでしょう。
Is this cooked in the same oil as food containing peanuts?
これは、ピーナッツを含む食品と同じ油で調理されますか。
Are the same utensils used for food containing peanuts?
ピーナッツを含む食品と同じ調理器具を使っていますか。

「この料理の材料に入っていない」と「調理中の混入を避けられる」は、違う確認です。食品安全を扱うFood Standards Scotlandの外食時の案内でも、材料や調理方法について店に相談し、理解や対応に不安があれば食べないよう勧めています。
ピーナッツが料理の上に載っているだけに見えても、「取り除けば大丈夫」と自分で判断しないでください。ソースや調理用の油を通じて移っている可能性もあるので、何が使われ、どのように作られるかまで店側に確認してもらいましょう。
「たぶん大丈夫」を、確認済みの返事にしない
店員さんから次のように返されたら、どう続けるでしょうか。
I don’t think it contains peanuts.
ピーナッツは入っていないと思います。
I don’t think …は、確認した結果の説明とは限りません。ここでOkay.と注文せず、担当者に確認できるか聞きます。
Could you check with the chef, please?
シェフに確認していただけますか。
そのうえで、分かっていることを具体的に確かめます。
Could you also check whether the same oil or utensils are used?
同じ油や調理器具を使うかどうかも確認していただけますか。
店側が「分からない」「混入を避けられるか確認できない」と答えることもあります。その場合に、Yesと言ってもらおうと質問を言い換え続ける必要はありません。
Thank you for checking. I won’t order this dish.
確認してくれてありがとうございます。この料理は注文しません。
ほかの料理も対応を確認できなければ、そこで食事をしない判断につなげます。「英語で伝えられたから大丈夫」とせず、返答の内容まで確かめることが、この会話の目的です。

注文前のやり取りを練習しよう
1.好みではなく、アレルギーを伝える
「ピーナッツが好きではない」ではなく「ピーナッツにアレルギーがある」を、I’mから始めて英語にしてください。
解答:I’m allergic to peanuts.
I’m allergic to …の形です。I don’t like …にすると、避ける必要があるという意図が変わってしまいます。
2.ソースの材料を確認する
「このソースにはピーナッツが入っていますか」を、containを使って尋ねてください。
解答:Does this sauce contain peanuts?
Doesの後ろはcontainsではなくcontainです。料理全体ならthis dishに置き換えられますが、ここでは確認対象をソースに絞っています。
3.曖昧な返事を受けて、次に何と言う?
店員さんがI don’t think it contains peanuts.と言いました。シェフに確認を頼んでください。
解答例:Could you check with the chef, please?
「たぶん入っていない」を確定した答えとして扱わず、確認する行動を頼みます。混入の可能性も確認したいなら、材料の質問だけで終わらせず、油や器具についても尋ねます。
4.同じ油を使うか尋ねる
「これは、ピーナッツを含む食品と同じ油で調理されますか」を英語にしてください。
解答例:Is this cooked in the same oil as food containing peanuts?
same oilが確認したい点です。Does it contain peanuts?だけでは、材料についての答えしか得られない可能性があります。
5.確認できないと言われたら
店側が調理中の混入について確認できないと答えました。お礼を言い、この料理は注文しないと伝えてください。
解答例:Thank you for checking. I won’t order this dish.
I won’t order …で、ここでの判断を伝えています。「少しだけなら食べる」など、確認できていない条件を自分で付け足さないようにします。
重いアレルギーがある方は、医師から指示された対応を優先してください。英語の準備は、その補助にとどめましょう。
出発前には、避ける食材名と、I’m allergic to …の一文を、文字でも見せられる形にしておきましょう。そのうえで「材料は?」「同じ油や器具は?」「確認できる担当者は?」と順に聞く練習をします。暗記した一文を伝えて終わるのではなく、相手の答えを受けて注文するかどうか判断できる会話を準備してください。
01
最初にアレルギーと伝える
I'm allergic to peanuts. 好みの話と区別する。
02
材料と混入は別の確認
containと、同じ油や調理器具は、分けて聞く。
03
具体的な食材名
広い呼び名だけにせず、自分に必要な食材名を言う。
04
確認できなければ注文しない
「たぶん」の返事で進まず、確認できない料理は選ばない。
参考資料
- Cambridge Dictionary:Allergic — allergic to …の形。
- Cambridge Dictionary:Shellfish — shellfishにはエビ・カニのほか、貝類(mussels、oysters)も含まれること。
- Cambridge Dictionary:Prawn — prawnは主に英国で使い、米国では通常shrimpと言うこと。
- Food Standards Scotland:Eating out with allergies — アレルギーを伝え、材料・調理方法・クロスコンタクト(ソースや調理油を含む)を店に確認すること。店員の理解に疑いがあれば食べないこと。
- GOV.UK:Eating out or ordering food when you have an allergy — 店に質問を繰り返せること、材料の変更も確認できること。英国の14種類のアレルゲン表示の義務は英国の制度であり、国によって違う。
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