「コーヒーは飲みません」「昨日は飲みませんでした」「いつも飲むわけではありません」。どれも否定ですが、伝えたい範囲は違います。

英語でも、とりあえず not や never を入れれば同じ意味になるわけではありません。大切なのは、まず何を否定したいのか、いつの話なのかを決めることです。

ここでは、日常で使う否定文を組み立てたあと、「一度もしない」と「いつもとは限らない」の違いまで確かめます。

「忙しくない」と「飲まない」は、notの置き方が違う

友人に「今、忙しい?」と聞かれて、時間が空いているなら、こう答えられます。

I’m not busy right now.
今は忙しくありません。

もとの I am busy. に not を加えています。am、is、are のような be 動詞では、その後ろに not を置きます。

一方、「コーヒーを飲まない」なら、もとの形は I drink coffee. です。

I don’t drink coffee.
私はコーヒーを飲みません。

drink、eat、know などの動詞を使った現在の文では、don’t を動詞の前に置きます。I not drink coffee. とはしません。don’t は do not を短くした形です。

he や she が主語なら、doesn’t を使います。

She doesn’t eat meat.
彼女は肉を食べません。

doesn’t の後は、eats ではなく eat です。doesn’t が主語に合わせた形を受け持つので、その後の動詞は元の形にします。

「今していない」という進行中の話でも、もとの文に be があれば、その後ろへ not を置けます。

I’m not working today.
今日は仕事をしていません。

I don’t work on Sundays.「日曜日は働きません」と比べると、今日の状況と普段の習慣の違いが見えてきます。

昨日のことならdidn’t

普段はコーヒーを飲むけれど、昨日は飲まなかった。そんな場面なら、次の文です。

I didn’t drink coffee yesterday.
昨日はコーヒーを飲みませんでした。

didn’t は did not を短くした形です。過去であることは didn’t が示すので、その後は drank ではなく drink に戻ります。

この文だけで、普段も飲まないとは言っていません。反対に、I don’t drink coffee. は普段の習慣についての文です。「昨日だけ」「普段は」と、言いたい日本語を少し具体的にすると選びやすくなります。

コーヒーは飲まないなど、自分の習慣を伝える場面
コーヒーは飲まないなど、自分の習慣を伝える場面。

neverは、話している範囲で「一度もない」

友人に夜遅い時間のコーヒーを勧められたとします。

I never drink coffee at night.
夜はコーヒーをまったく飲みません。

never は「一度も〜ない」という意味を含みます。ここでは、夜にコーヒーを飲む機会がない、という習慣をはっきり伝えています。

夜に飲まない習慣は I don’t drink coffee at night. でも伝わります。never を選ぶと、回数がゼロである点を前に出せます。

never が指す範囲は、話題にしている期間です。

I never ate out during that trip.
その旅行中、一度も外食をしませんでした。

この文は、その旅行中の話です。それ以前やそれ以後の人生については述べていません。never を見たら、どの期間について「一度もない」と言っているのかも確認しましょう。

POINTS AT A GLANCEalways・not always・neverの範囲
夕食を作る7日の一例。alwaysは全部、neverは回数ゼロ。not alwaysは作らない日もあることを示すが、混在する回数は一例である図

neverはどこに置く?don’tは重ねない

日常でよく使う形は、次の二つです。

I never skip breakfast.
朝食は抜きません。

I’m never late for work.
仕事に遅刻することはありません。

skip のような動詞なら、その前。am のような be 動詞なら、その後ろです。「I never + 動詞」「I’m never + 状態」と、使いたい文ごと覚えると口に出しやすくなります。

never 自体に否定の意味があるため、今回の意味では I don’t never skip breakfast. と don’t を重ねません。標準的な書き言葉や、幅広い相手に伝える会話では、I never skip breakfast. を使いましょう。

「いつもではない」を「一度もない」にしない

普段は自炊するけれど、忙しい日は外食もする。そんな習慣を伝えたい場合です。

I don’t always cook dinner.
いつも夕食を作るわけではありません。

この文には、作る日も、作らない日もあり得ます。

I never cook dinner.
夕食はまったく作りません。

こちらは、夕食を作る回数がゼロという話です。not always「いつもとは限らない」を never「一度もない」に置き換えると、相手に伝わる生活が変わってしまいます。

同じように、He’s not always busy. は「彼はいつも忙しいわけではない」。He’s never busy. は「彼は忙しくなることがない」です。単語の位置だけでなく、否定している範囲を見ましょう。

しないことや普段の習慣を、具体的な内容で伝えるイメージ
しないことや普段の習慣を、具体的な内容で伝えるイメージ。

練習:相手に伝わる意味まで確かめる

次の場面を英語で伝えてください。解答例と違う形を思いついた場合も、時間や回数の意味が変わっていないかを確認しましょう。

  1. 電話をかけてきた友人に、今は忙しくないと伝えます。busy を使ってください。
  2. 同僚は肉を食べない人です。「彼は肉を食べません」を eat meat を使って伝えてください。
  3. 昨日は朝食を取らなかった、と伝えます。have breakfast を使ってください。
  4. 普段、通勤に車を使うことは一度もありません。never と drive を使って伝えてください。
  5. 「いつもタクシーで帰るわけではない。電車で帰る日もある」と言いたいとき、I never take a taxi home. は合っていますか。意図に合う英文に直してください。
  6. 「その一週間、一度も遅刻しなかった」と、過去の限られた期間について伝えます。never、late、during that week を使ってください。

解答と、意味が変わるポイント

  1. I’m not busy right now. — I am busy. の am の後ろに not を置きます。「今は」が大切なので、right now を添えています。
  2. He doesn’t eat meat. — he が主語なので doesn’t。後ろは eat のままです。この文で、普段は肉を食べないことを伝えられます。
  3. I didn’t have breakfast yesterday. — 過去なので didn’t を使い、had ではなく have にします。
  4. I never drive to work. — never を drive の前に置きます。don’t を足す必要はありません。
  5. 合っていません。解答例:I don’t always take a taxi home. Sometimes I take the train. — 最初の文を never にすると、タクシーで帰ることが一度もないという意味になります。後の一文は「電車で帰ることもあります」です。
  6. I was never late during that week. — be 動詞の過去形 was の後ろに never を置きます。ゼロなのは、その一週間の遅刻の回数です。今まで一度も遅刻したことがない、とまでは言っていません。

自分の「しない」を、期間と一緒に言ってみよう

自分について、まず次の二つを書いてみてください。

  • 普段しないこと:I don’t …
  • 昨日しなかったこと:I didn’t … yesterday.

そのうち、回数がゼロだと特に伝えたい習慣があれば、I never … でも言ってみます。反対に「いつもではない」だけなら、don’t always が合うか考えましょう。

否定文で大切なのは、強そうな表現を選ぶことではありません。「昨日の一回」「普段の習慣」「その期間ではゼロ」という範囲が、自分の言いたいことと合っているかを確かめることです。

POINTS AT A GLANCE否定文で範囲を伝える、4つの確認

01

beの後ろにnot

I'm not busy right now.

02

動詞はdon't・doesn't・didn't

I don't drink coffee. I didn't drink coffee yesterday.

03

neverは回数ゼロ

どの期間について「一度もない」のかも確認する。

04

not alwaysはneverではない

I don't always cook dinner.は、作らない日もある、という意味。

参考資料

大人の英語スクール · ライブ授業

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自分の生活から、普段しないことと昨日しなかったことを一つずつ選び、範囲が合う否定文にしてみましょう。やる気はあるのに続かない、という悩みに向き合う時間も、ライブ授業にはあります。

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