仕事の自己紹介は、「名前・仕事の分野・具体的な担当・相手への一言」の4文で準備すると、伝える内容を絞れます。肩書きを直訳するだけでなく、「誰のために何をしているか」を簡単な動詞で補うのがポイントです。
1分以内は、内容を短くまとめるための目安です。発音や話す速さには個人差があるため、必ず1分で言えるという意味ではありません。最初は40〜60語程度を一つの目安にして、実際に声に出した長さと相手の反応を見ながら調整しましょう。
この記事の人物・会社・業務・英文はすべて説明用の自作です。実在の受講生の紹介ではありません。音声は添付していないので、別の英文の音声を、この自己紹介の正解音声として使わないでください。
肩書きだけでなく「具体的な動き」を伝える
「営業」「総務」「システム担当」は、会社によって範囲が異なります。英語の職種名が合っていても、それだけでは相手が仕事を想像できないことがあります。所属や肩書きの次に、相談に乗る、予定を調整する、社内システムを支えるなどの動きを一つ加えましょう。
たとえば「営業をしています」は I work in sales.アイ ワーク イン セイルズ と言えます。さらに I help small businesses choose software. と続ければ、小規模企業のソフト選びを支援していると伝わります。売上規模や担当顧客名を出さなくても、何をしている人かが見えます。
会社に正式な英語の部署名や役職名がある場合は、まずそれを確認します。その上で、相手に分かりにくい専門用語には短い説明を添えます。英語らしく見せるために、実際より上の役職や広い責任範囲を名乗らないようにしましょう。
1分以内を目指す4文テンプレート
自己紹介の構造を先に見てから、自分の内容を入れます。最初から文章を長くしないことが、直す場所を見つけやすくするコツです。
- 名前:Hi, I’m [名前].
- 仕事の分野:I work in [分野] at [会社・組織].
- 具体的な担当:I help [相手] [動詞の原形] [内容].
- 相手への一言:I’m looking forward to [動詞の-ing形] [内容].
次は、初めて一緒に仕事をする相手を想定した、42語の自作例です。名前は実際の呼び名に、会社は公開できる表記に置き換えます。
Hi, I’m Aki Tanaka.
I work in sales at a small software company in Tokyo.
I help local businesses choose tools that make their daily work easier.
I’m looking forward to learning about your team and finding ways we can work together.
「田中アキです/東京の小さなソフトウェア会社で営業をしています/地域の企業が日々の仕事をしやすくするツールを選ぶお手伝いをしています/皆さんのチームについて知り、一緒にできることを見つけるのを楽しみにしています」という内容です。
42語でも速く読む必要はありません。名前、会社、担当業務の後で短く区切ると、聞き手が情報を受け取りやすくなります。長ければ3文目を I help local businesses choose software. に短縮できます。語数は説明を絞る補助であり、達成を競う数字ではありません。
1文目は、相手が呼べる名前を伝える
初対面の場では、名前を聞き取れる速さで言います。Hi は比較的くだけた入口なので、正式な場なら Hello に変えられます。名前の読み方を補足したいときは、相手に呼んでほしい形を用意しておきましょう。最初の4文に情報を詰めすぎる必要はありません。
2文目は、会社・職種・分野を使い分ける
work for は勤務先や働く相手、work as は職種、work in は業界・分野などを示すときに使えます。work at で勤務先や場所を述べることもできます。使い方には重なりがあるため、前置詞を一つの日本語訳だけで固定しないようにします。
- I work for a logistics company. — 物流会社に勤めています。
- I work as a nurse. — 看護師として働いています。
- I work in marketing. — マーケティングの分野で働いています。
会社名を伝えても分野が分からない場合は、a company that makes medical equipment のような説明を短く加えられます。正式な社名を隠す必要のある公開練習なら、a manufacturing company などで十分です。
3文目は「誰に・何をする」を示す
help +人+動詞の原形で、その人がすることを助けると伝えられます。I help staff use our internal systems. なら「社員が社内システムを使うのを支援する」です。help staff to use … のように to を入れる形もあります。help staff using … と同じ構造にしないよう確認します。
help が合わない仕事なら、I manage …、I check …、I organize … などへ変えて構いません。たとえば I manage our team’s schedule. なら「チームの日程を管理する」です。どんな仕事も無理に「助ける」に当てはめる必要はありません。
4文目は、場に合う一言で終える
I’m looking forward to working with you. は、一緒に仕事をする相手への一言です。この to は前置詞なので、後ろに動詞を置くなら working のような-ing形にします。「将来のことだから work」とはしません。
交流会なら、相手の仕事を知りたいという内容にできます。一方、採用面接では、応募先との関わりに合う締め方を選びます。相手や場が変われば、4文目も入れ替えましょう。どの場でも同じ暗記文を言い切ることが目的ではありません。
01
名前
呼んでほしい名前を伝える
02
仕事
会社や職種を短く示す
03
担当
誰に何をするか説明する
04
一言
相手や場面に合う言葉で結ぶ
日本語の担当業務を短くしてから英語にする
自分の仕事ほど説明が複雑になりがちです。最初に日本語で詳しく書き、その中から初対面の相手に必要な部分を選びます。専門用語の英訳探しを始める前に、意図をほどいてみましょう。
元の日本語:「社内の業務効率化に向けた各部署との折衝とシステム導入支援を担当しています」
簡単な日本語:「社員が新しいシステムを使うのを手伝います」
英語:I help employees use new systems.
「各部署との調整」も必要なら、後の質問に答えるために別の文を用意します。最初の自己紹介で仕事の全体を説明しきるより、相手が次の質問をしやすい具体的な一面を渡す、と考えてください。
文法は、分かりやすくするための確認に使います。「私」が何をするのかを主語と動詞で捉え、動詞の後ろに必要な情報を置きます。I help employees use new systems. なら、I が主語、help が中心の動詞です。長い日本語の名詞を並べるより、行動を述べる形に整えます。

職種別:そのまま構造を借りられる4文例
以下はいずれも「名前・仕事・担当・一言」の4文です。業務は説明用の設定なので、自分の実際の仕事内容へ変えて使います。相手に必要な内容が入るなら、40語より短い例でも構いません。
営業:商品名より、相手の課題を伝える
Hello, I’m Ren Sato.
I work in sales for an office equipment company.
I help small companies choose printers that suit their needs.
I’m looking forward to hearing about your business.
「オフィス機器会社の営業/小規模企業がニーズに合うプリンターを選ぶのを支援/相手の事業について聞きたい」という内容です。扱うものが変われば printers を入れ替えます。契約実績や顧客名は自己紹介に必須ではありません。
事務・総務:目に見える担当を一つ選ぶ
Hello, I’m Mei Ito.
I work in the administration department at a manufacturing company.
I organize travel arrangements for our staff.
I’m looking forward to working with your team.
「製造会社の管理部門/社員の出張手配を担当/一緒に仕事をするのを楽しみにしている」です。総務の範囲は組織ごとに違うため、administration だけで伝わると考えず、実際の作業を一つ加えています。社内で決まった部署名があれば優先してください。
IT:専門語を使う前に利用者を示す
Hi, I’m Kai Mori.
I work as an IT support specialist at a retail company.
I help store staff solve problems with their computers.
I’m looking forward to learning more about your project.
「小売会社のITサポート/店舗スタッフのパソコンの問題解決を支援/相手のプロジェクトを知りたい」です。使うシステム名を全部並べるより、誰が何に困ったときに支えるのかを伝えています。技術者同士なら、後から必要な製品名や技術を補足できます。
医療・ケア:役割と守秘を両方意識する
Hello, I’m Yui Kato.
I work as a nurse at a local clinic.
I help patients prepare for their appointments.
I’m looking forward to sharing ideas with everyone here.
「地域のクリニックの看護師/患者が診察に向けて準備するのを支援/参加者と意見交換したい」です。診療科や担当内容は実際の役割に合わせます。患者の情報や個別の症例は、一般の自己紹介や外部サービスを使う練習に入れないでください。
自分の4文を作る練習と解答例
まず日本語で「名前・分野・誰に何をする・相手への一言」をメモし、その後に英語へ変えます。先に完成文を見ず、次の設定で試してください。
問題:名前はNao。旅行会社で働き、家族客が旅行を計画するのを手伝っています。初めて会う仕事相手に、一緒に仕事をするのを楽しみにしていると伝えてください。
解答例
Hello, I’m Nao.
I work for a travel company.
I help families plan their trips.
I’m looking forward to working with you.
3文目は help families to plan their trips. でも構いません。2文目の for を at にした文も、この勤務先を述べる文脈なら使えます。単語まで解答と同じかより、実際の担当が伝わっているか、主語と動詞のつながりが合うかを確認しましょう。
次は同じ型で、自分の仕事内容を書きます。英語の職種名が不明なら、確認できるまでは I work for … と会社の分野を述べ、3文目の具体的な行動を丁寧に作ってください。推測した肩書きより、事実に合った説明を優先します。
原稿を読む練習から、相手を見て話す練習へ
作った4文は、まず2回読んで意味と文の形を確認します。次に英文を隠し、日本語の4項目だけを見て話します。出てこない箇所は原稿を確認してから再び隠しましょう。暗記した型を取り出し、内容を入れる練習です。
録音できるなら、最初は30〜45秒程度の短い紹介を試しても構いません。これは到達を保証する時間ではありません。録音を聞き、「仕事の分野が分かるか」「担当が一つ伝わるか」「名前や社名を急いでいないか」を確認します。4文が長ければ修正し、必要なら1分程度へ広げます。
さらに、相手から「具体的には何をしていますか」と聞かれた場合の補足を1文用意します。たとえば旅行会社なら I suggest hotels and travel routes. と具体化できます。4文を完璧に言って終わるだけでなく、その後の会話につなげましょう。

よくある質問
会社名を言えない場合はどうしますか?
an IT company、a local hospital のように公開できる分野で説明できます。社内規定やその場の目的に合わせて情報を選びます。会社名を隠すために架空の会社名を自分の事実として名乗る必要はありません。
異動したばかりで詳しい仕事が分かりません
現在分かる範囲で、所属と担当予定を区別して伝えます。練習の段階では「今している作業」を一つ選ぶだけでも十分です。過去の担当を現在の仕事のように言わず、必要に応じて先生や同僚に、実情に合う表現を確認しましょう。
4文を全部暗記してもいいですか?
構いません。意味と構造を理解してから覚え、原稿を隠して言えるか試しましょう。相手や場面が変わったら、担当の説明や最後の一言を調整します。同じ文を繰り返すことと、相手に合わせて使うことを組み合わせてください。
参考資料
- Cambridge Dictionary:work — 職種・勤務先・分野を述べる用例を確認。
- Cambridge Dictionary:Help somebody (to) do — help に人と動詞を続ける構造を確認。
- Cambridge Dictionary:Look forward to — to の後ろに名詞や-ing形を置く用法の確認に。
まとめ
仕事の自己紹介は、名前、仕事の分野、具体的な担当、相手への一言の4文で準備しましょう。日本語で仕事内容を整理し、「誰に何をするか」を簡単な動詞で表します。声に出して長さを確かめ、英文を隠して伝える練習へ進んでください。1分という数字より、相手に自分の役割が届くことを大切にしましょう。
01
内容を整理
伝える意図を簡単な日本語にする
02
文の形
workやhelpの後ろを確認する
03
自分で言う
英文を隠して4文を取り出す
04
長さを調整
急がず必要な情報を選び直す
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