イベントの受付で、担当者を探している。「さっきマイクを直していた人」と言いたいのに、the personの後が続かない。説明を付けようとすると、別の文になってしまう。
そんなときに使えるのが、関係代名詞です。
I’m looking for the person who fixed the microphone.
マイクを直した人を探しています。
先にthe personと、人の話を始める。その後ろにwho fixed the microphoneを続けて、「どの人か」を伝えます。長い英文を作る技術と考えるより、名詞を先に出して、後ろで説明する順番に慣れてみましょう。
「直した人」は、英語では「人+直した」
日本語では「マイクを直した」が「人」の前に来ます。英語では、順番が逆です。
- 日本語:[マイクを直した]人
- 英語:the person[who fixed the microphone]
この後ろの説明を「関係節」と呼び、whoは人の説明をつなぐ関係代名詞です。whoには「誰?」という疑問詞の使い方もありますが、ここでは質問しているわけではありません。
名詞が人であればwho、ものであればwhichが基本です。次は、用意した会場の案内図を見せる場面です。
This is the map which shows the accessible entrance.
これが、バリアフリーの入口を示している案内図です。
the mapを先に出し、その案内図が何を示すのかをwhich shows …で説明しています。
今回のように「どの人・どのものか」を絞る、コンマを付けない説明では、どちらもthatにできます。
the person that fixed the microphone
マイクを直した人
the map that shows the accessible entrance
バリアフリーの入口を示している案内図
「人にはthatを使えない」ということではありません。まずは、人はwho、ものはwhich、限定する説明ならthatもと整理しましょう。

whoの後ろに、heやsheを重ねない
文をつなぐ仕組みを、二つの短い文で見ます。
A volunteer repaired the microphone.
あるボランティアがマイクを修理しました。
The volunteer is near the stage.
そのボランティアはステージの近くにいます。
「修理したボランティアは、ステージの近くにいる」とまとめるなら、次の形です。
The volunteer who repaired the microphone is near the stage.
マイクを修理したボランティアは、ステージの近くにいます。
後ろの説明では、whoが「修理した人」という主語を引き受けています。そのため、who he repairedのように、もう一つ主語を足しません。
文全体の主語は、The volunteer who repaired the microphone(マイクを修理したボランティア)までのひとまとまりです。文全体の動詞はその後ろのisで、is near the stageが「どこにいるか」を伝えています。who repairedの動詞と、文全体の動詞を取り違えないようにしましょう。

「誰がしたか」と「何をしたか」で、省略が変わる
同じ案内図について、二つの説明を比べてください。
the map that shows the accessible entrance
バリアフリーの入口を示している案内図
the map that we printed this morning
今朝、私たちが印刷した案内図
一つ目では、入口を「示す」のはmapです。thatが主語の役割なので、単に抜いてthe map shows …とすると、名詞を後ろから説明する形が崩れます。
二つ目では、印刷したのはwe。mapは「印刷したもの」という目的語です。このようなコンマなし・目的語の関係代名詞は省略できます。
The map we printed this morning is on the front desk.
今朝、私たちが印刷した案内図は、受付の机の上にあります。
関係代名詞を省いても、we printedという語順で説明が続きます。the map that we printed it …のように、印刷したものをitでもう一度入れないことにも注意しましょう。
「関係代名詞の次に主語があれば消せる」は、今回のようなコンマなしの基本文では目安になります。ただし、コンマで区切る補足説明にまで広げることはできません。
コンマ付きは、どれかを選ぶ説明ではなく補足
すでに「北側の入口」がどこか、相手と共有できているとします。入口の特徴を補足するなら、次のように書けます。
The north entrance, which has a ramp, is open until six.
北側の入口にはスロープがあり、6時まで開いています。
このwhich has a rampは、「スロープがある入口だけを選び出す」というより、分かっている北側の入口に情報を足す部分です。
一方、いくつもある入口から「スロープのある入口」を選んで伝えるなら、Use the entrance that has a ramp.(スロープのある入口を使ってください。)と、コンマなしで説明できます。
コンマ付きの補足では、ものにwhich、人にwhoなどを使い、thatにはしません。また、目的語の役割でも関係代名詞を省きません。入口の数だけで自動的に決めず、どれかを示す説明か、分かっているものへの補足かを考えましょう。

一つにつないで、重複がないか確認する
次の二組を、関係代名詞を使って一文にしてください。
- I’m looking for a volunteer. The volunteer speaks Korean.
「韓国語を話すボランティアを探しています。」 - The poster is on the wall. We designed the poster last week.
「先週、私たちがデザインしたポスターは、壁に貼ってあります。」
解答例と、省略の確認
- I’m looking for a volunteer who speaks Korean.
人の説明なのでwho。a volunteer that speaks Koreanも使えます。who/thatがspeaksの主語なので、省略せず、heやsheも足しません。 - The poster that we designed last week is on the wall.
thatの代わりにwhichも使えます。コンマなしで、posterはdesignedの目的語なので、The poster we designed last week is on the wall.とも言えます。designedの後ろにitを足しません。
もう一つ、次の文ではthatを省けるでしょうか。
The sign that points to the exit is hard to see.
出口を指している標識は、見えにくいです。
このthatは省けません。出口を指すのはsignで、thatがpointsの主語だからです。省略できるか迷ったら、「誰が、何をしている?」を日本語でも確認してみてください。
まずは、自分の持ち物を一つ説明する
身近なもので練習するなら、「友人がくれたノート」「充電が必要なタブレット」のような名詞を一つ選びましょう。
- the notebook that my friend gave me(友人が私にくれたノート)
- the tablet that needs charging(充電が必要なタブレット)
最初はthatを入れて組み立てて構いません。その後で、説明の中で名詞が主語なのか目的語なのかを確認する。一つ目のthatは省けますが、二つ目は残します。
名詞を先に置き、後ろで説明する。その一まとまりを作れると、「人」「もの」だけで止まらず、相手がどれのことか分かるところまで伝えられます。
01
説明を足してから、文を続ける
The volunteer who repaired the microphone is near the stage. 名詞+説明が大きな主語で、is near the stageが文を続ける。
02
人はwho、ものはwhich
the volunteer who repaired …、the map which shows …。コンマなしでどれかを限定する説明なら、どちらもthatを使える。
03
同じ人・ものを重ねない
who repaired … にheを足さない。the map that we printed … の後ろにもitを足さない。関係代名詞が担う役割と重なるため。
04
省けるのは、限定する説明の目的語
the map (that) we printed this morningはthatを省ける。一方、the map that shows … のthatは主語なので残す。
05
コンマで補う説明は別に確認
The north entrance, which has a ramp, … は特定済みの入口への補足。このコンマ付きの説明では、whichをthatに替えず、省略もしない。
参考資料
- Cambridge Dictionary:Relative pronouns — who・which・thatの使い分けと、目的語の関係代名詞は定義的な関係節で省略できること。主語の関係代名詞は省略できないこと。
- Cambridge Dictionary:Relative clauses: defining and non-defining — コンマなしの絞り込む説明と、コンマ付きの補足の違い。補足の関係節ではthatを使わないこと。
大人の英語スクール · ライブ授業
知っている英語を、
使える英語へ。
友人にもらった物など身近な物を一つ選び、thatを使って後ろから説明する一文を作ってみましょう。ライブ授業では、頑張り方を見直す5つの視点を取り上げています。
最新の日程とご案内は、ライブ授業のページからご確認ください。
ライブ授業の案内を見る















